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2010年 11月 11日
朝晩肌寒く、本格的な冬が目前であることを実感する頃となりました。
それでも陽の射す昼間に外を歩いていると 上着を一枚脱ぎたくなるような陽気の時もあり・・・。 一日の中の寒暖の差が激しいこの季節、 皆様もどうぞお体をご自愛くださいますよう。 - - - - - - - - - - - 今回はオブジェのテーマから見目も麗しいものが納められた箱を。 この木箱は中国からきたもの。 箱を開けると中に同じ仕上げのコースターが8枚。 すべて違う壺の絵柄のタイルがはめ込まれています。 この壺は正確には鼻煙壺(びえんこ)といい、 中国で生まれた嗅ぎ煙草を入れる容器です。 鼻煙壺の原型は嗅ぎ煙草を入れる「箱」。 ヨーロッパから中国に伝わった鼻煙箱が その土地、気候に合わせ湿気に強く密封度の高い壺へと変化。 大勢を極めた清の時代に入ると、嗅ぎ煙草は広い層に流行し その壺の素材や形のバリエーション、高い装飾性も帯び始めます。 時の皇帝も市場に出回る物とは一線を画した オリジナルの鼻煙壺を宮廷専用の工房で製造、 家臣への褒美や外交時の土産としても重用していました。 鼻煙壺はその後、自身の発祥の地、ヨーロッパに戻り、伝えられ、 シノワズリとしてあの香水瓶やアールデコ様式に 多大な影響を与える一因になるのです。 タイルの絵柄はチューブライニングの一種と思われる手の込んだ仕上げ。 このコースターに描かれた8つの壺を眺めていると、 長い歴史とともに趣向を凝らした装飾や優美な形、職人の匠を纏った姿に 当時の中国、ヨーロッパの人々や現在の蒐集家、愛好家達と同じ感覚であろう 小さな宇宙を見い出してしまうのです。 STAFF:Nakamura
by gallery-ryo
| 2010-11-11 13:00
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