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2010年 12月 08日
ここ数日、比較的良い天気が続いています。
寒くなったとはいえ、昼間に陽がさせば少し暖かさを感じる陽気です。 - - - - - - - - - 本日はオブジェのテーマ「壺」から。 こちらは木製のアンティーク。チベットのものです。 話は少し逸れますが チベットのアートとしても有名なのがアンティークの家具。 これら家具は木製が醸し出す粗野で素朴なフォルムだけでなく 民族性、宗教観等が色濃く反映された 華やかで力強い絵付けで多くの人を魅了しています。 そしてこれら家具によく見られる中国伝来の吉祥文様が 代表的な絵柄のひとつとされています。 チベット文化は中国の影響が一番大きいとされますが、 民族のルーツである遊牧生活において、また仏教などの宗教の伝来によって 近隣国を通じユーラシア大陸を往来する文化も吸収してきたと言われています。 また高山に囲まれた特殊な土地柄、機能性や素材選択も条件となり それがチベット独自の文化を発達させる要素にもなりました。 こういった歴史を紐解いてみるとこの壺にいろいろな想像が沸き立ちます。 仏教と縁の深い蓮の花をモチーフに、 木製の素朴さとチベットらしい大胆な筆使いの中で はるばる大陸の西から来たアラベスク様式の片鱗も垣間見えて・・・。 この壺は同じチベットの出ながら趣を異とし、 広く知られているチベットとは違う角度からも 洗練されたモダニズムを感じるのです。 STAFF:Nakamura
by gallery-ryo
| 2010-12-08 16:33
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